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6. OEEの計算
この章では、設備総合効率 (OEE) を計算を行いました。
OEE = 稼働率 x 性能 x 品質
AWS IoT SiteWiseでは、アセットを階層化することで、階層構造を元にしたデータの集計(メトリクス)が可能となります。 子階層の結果を参照して、sum、average、min、max、countなどの計算を指定した時間間隔(1分、5分、15分、1時間、1日など)で行うことができます。
メトリクスを設定することで、簡単にリアルタイムで、指定した時間間隔で集計することができるのはとても便利だと感じました。 設定もGUIで簡単にでき、Excelの関数を設定しているような感覚でした。
7. AWS IoT SiteWiseからデータを取得
この章では、AWS IoT SiteWiseに保存されたデータを解析などに利用する方法を学びました。
データの取得方法は、以下の2つでした。
1. AWS IoT Coreのルールを利用する
AWS IoT SiteWiseでは、データを保存する際にアセットプロパティレベルで、AWS IoT Coreへ送信するか否かを定義することができます。 MQTT 通知ステータスを「アクティブ」にすることで、それぞれのプロパティに設定されたトピックにデータが送信されます。 あとは、AWS IoT Coreのルールを利用して、データを取得することができます。
2. AWS IoT SiteWiseのAPIを利用する
AWS IoT SiteWiseのAPIを利用することで、データを取得することができます。 https://boto3.amazonaws.com/v1/documentation/api/latest/reference/services/iotsitewise.html
AWS IoT Coreのルールを介すことで、SQLステートメント内で更にフィルタリングや算術演算などもできるので、より柔軟にデータを取得することができると感じました。
8. AWS データのエクスポートとインポート
この章では、データのエクスポートとインポートを行いました。
エクスポート
2つの階層で区別されていました。
- ホット階層 : デフォルトでAWS IoT SiteWiseのデータが保存されるマネージドなデータベース
- コールド階層 : オプション。一定期間ごとにS3にバックアップデータを保存することができました。
データの長期的な保存と運用、ランニングコストを考慮して、コールド階層を使うことができるのは便利だと思いました。
インポート
AWS IoT SiteWiseのAPIを利用することで、S3にある履歴データをAWS IoT SiteWiseにバルクインポートすることができました。 https://docs.aws.amazon.com/iot-sitewise/latest/APIReference/API_CreateBulkImportJob.html
ただし、事前にS3に履歴データを保存する必要があるので、デバイス側からS3へのアップロードを行いました。
9. AWS IoTデータサービス
この章では、AWS IoT SiteWise -> AWS IoT Core -> AWS IoT Analytics -> Amazon SageMarkerのデータパイプラインを構築しました。
引用元: https://iot-sitewise.workshop.aws/ja/90_aws-iot-data-services.html
AWS IoT SiteWise -> AWS IoT Coreに転送する際に、payloadの中に全てのデータが含まれているので、AWS IoT Analyticsで処理する前に、Lambdaを利用して、必要なデータの抽出を行いました。
AWS IoT Analytics -> Amazon SageMarkerに関しては、APIでデータ取得を行うことができました。 https://boto3.amazonaws.com/v1/documentation/api/latest/reference/services/iotanalytics.html
Amazon SageMarkerのNotebookインスタンスで、Pythonを使って自由に解析したり、描画したりできるのは便利だと感じました。
まとめ
今回、AWS IoT SiteWiseのハンズオンを一通り行うことができました。
初めて触ってみましたが、正直機能が充実していて、驚きました。 IoTのデバイスからデータを取得して、簡易的に可視化・解析をするのであれば、以下の機能で必要十分ではないかと思いました。
- モデル、アセット、メトリクスの定義によるデータの集計
- AWS IoT SiteWise Monitorでの可視化
- Amazon SageMarkerのNotebookでのデータ解析
全てをAWS内で完結でき、便利だと感じました。
コストの面も考慮して、使える場所では積極的に使って、構築の時間を短縮して、PDCAのサイクルを早く回せる体制が構築できればいいなと思いました。