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Author nogamisawa

ひよっこマーケター、Marketoと格闘してみた

2021/06/28

この記事について

Fusicでコンサルタントをしています、野上です。 主な業務はコンサルティング・セールスになりますが、マーケティングにも一部携わっています。かつ、マーケティングオートメーションツールの「Marketo」に関しては、メインで担当しています。

本業でマーケティングをされている方に比べると、知識も経験も足りないとは思いますが、こんな方々の参考になりましたら幸いです。

  • マーケティングに関わったことはないけど、興味はある人
  • マーケティングの専門知識がないのに、マーケティングをやらないといけない人
  • 急にMarketo担当になり途方に暮れている人

逆に、すでにマーケティングに詳しい人にとっては物足りない内容だと思います……!(ごめんなさい)

そもそもマーケティングってなに?

マーケティングというと、「広告」のイメージが強いかと思います。しかし、それはあくまでマーケティングの一部の手法でしかありません。

マーケティングとは、「売れる仕組みをつくる」こと。 端的に言うと、「誰に、何を、どうやって売るか」考える仕事だと言えます。

こう聞くと、セールスとの違いがわかりにくいかと思いますが、セールスが「お客さんとの1対1の商談」を担当するのに対し、マーケティングはそもそもの「仕組み」であったり「マスへのアプローチ」を担当している、という住み分けがあるかな、と思います。(もちろん重なるところもあります。現に私も兼務ですし。)

そして、テクノロジーの発展とともに、マーケティングもどんどん難しくなってきています。顧客はありとあらゆるチャネルから、かつ自らの意思で情報を得ることができるようになっています。そのため、マーケターもありとあらゆる手段を駆使して、アプローチをする必要があるんです。

わたしがマーケターとしてやったこと、やれてないこと

マーケティング、本当にありとあらゆる手段がありますが、これまで私がやったこと、知ってはいるけどやれてないこと(知らないことはおそらくもっとあります)はこんな感じです。

やったこと

  • ペルソナ検討
  • カスタマージャーニーマップ企画
  • メールマーケティング
  • 社内向けアラートの実施
  • コンテンツ作成(記事・動画など)
  • リード管理
  • スコアリング
  • ステージング設計
  • 基本的な分析

やれてないこと

  • 市場調査
  • SEO対策
  • リスティング広告の自社運用
  • SNS
  • スコアリング・ステージングの積極的な活用
  • 詳細な分析

今回はすべてを紹介することはできませんが、全体感がざっと伝われば嬉しいです。

Marketoとは

前の章で説明した、マーケティング施策を行うために活用しているのが、「Marketo」というツールです。Marketoとは、マーケティングオートメーション(MA)ツールの1種。顧客のメールアドレスを軸にデータ管理を行い、メール配信を主としたマーケティングアクションを実施することが可能です。

単なるメール配信システムとの大きな違いとしては、「顧客のアクション」をトリガーにした動きができることだと思います。例えば、「サイトのこのページを閲覧したら、このメールを送付する」といったものですね。単なる一斉送信より、顧客の状態にあわせた情報発信が可能なため、より効果的な施策になります。

私が運用している、Marketoを活用した施策としては、以下のようなものがあります。

営業資料の自動送付および社内アラート

サービスの資料請求が発生した場合は、Marketoを介し、自動で資料送付のメールを送信するようにしています。また、資料送付から一定期間DLが行われていない場合、セールスメンバーに対しアラートを送信し、顧客の取りこぼしがないようにしています。

各種メールマーケティング

これまで、30回以上のメルマガを実施してきました。指定日の一斉送信だけではなく、顧客状態による文面の出し分けや、週に1度定期的に送付するナーチャリング的な活用も実施しました。開封率やクリック率のレポーティングや、ABテストによる画像や件名の検討などを繰り返し、PDCAをある程度うまく回せていると思います。

MQLの絞り込み

MQLとは、膨大な見込み客のうち、マーケティング施策に一定の反応があり、確度が高まっていると考えられる顧客のことです。このMQLは、スコアリングによって判断することが可能です。例えば、「このページを閲覧したら◯点」「この資料をDLしたら◯点」というように、顧客のアクションに対し点数を振り、一定の閾値を超えたらMQLとする、といった絞り込み方です。これにより、セールスによるコンタクトを優先してとるべき顧客等を判断することが可能になっています。 (MQLについては、この記事が詳しく説明しています。)

Marketoの苦しみ

ここまで聞くと、上手にMarketoを使いこなせているように聞こえるかもしれませんが、こんな苦しみを感じていたりもします。

直感的な操作ができない

Marketoのレクチャーを社内メンバーに行う際にいつも苦しんでいるのが、操作がかなりわかりにくいことです。UIのクセがかなり強く、機能も多岐に渡るため、使いこなせるようになるまでかなり時間がかかります。

(2018年にAdobeがMarketoを買収したので、UIの改善を期待したんですが、少しおしゃれになっただけで使いやすさはそんなに変わりませんでした……笑 まあ、PhotoshopやIllustratorも使いこなすまでものすごく大変なので、似たようなものだと思います。)

データ連携やコンテンツ作成が必須

Marketoの強みは、顧客のアクションをトリガーにした施策ができることです。当たり前ですが、その「顧客のアクション」を知るための仕掛けが必要になります。そのため、データの連携や、潤沢なコンテンツが必須。人手が足りない中で、これらを準備するのがものすごく大変です。

効果測定が難しい

セールスとは異なり、マーケティングは潜在顧客に対してのアプローチを行うため、効果測定がかなり難しいです。マーケティングの効果測定手法だけで一つのトピックになるほど、専門知識が必要になります。効果が見えなければ、人材リソースもかけることができず、前述の2つの課題も改善されません。

ただ、最近の分析で、全CVのうち、MarketoによるCVは各種手法のうち2位の実績があるということが判明したので、かなり効果を発揮できているのではないかと予想しています。「Marketo、めっちゃ成果出しとるよ!!!」と、もっとデータで語れるようになっていきたいです。

Marketo運用について、助けられたツール

私がMarketoに初めて触れたのは、インターン時代でした。ただの大学生なのに、いろいろあって急にMarketoのメイン担当となり、途方に暮れた頃も記憶に新しいです。その時に助けられたのが、Marketo社が公式で提供している各種教材やセミナーでした。

ある意味、インターンの時でよかったなと思うのが、これらの情報を読み漁る時間があったこと。1年ほどMarketoのことだけを考える時間があったおかげで、入社時点でざっくりと理解できているのは、かなりの強みだったと思います。もし、なにもわからないままMarketoを担当することになり、途方に暮れている人(いるのかしら……笑)はぜひこれらの情報にタッチしてみてください。

おわりに

今回は、マーケティングやMarketoについて、ざっくりと紹介させてもらいました。本当にひよっこマーケターなので、お役に立つ情報だったかはわかりませんが、近しい立場の人の支えになれば嬉しいです。

そして、今回の記事と相反する部分もあるかもしれませんが、マーケティング業務においては、スキルや知識よりも、「お客さんのことを全力で想像する力」が大切だと私は思っています。潜在顧客やマスへのアプローチを行い、様々なスキル習得が求められるマーケティング業務は、お客さんのことが見えにくく、ついついその存在を忘れがちです。 しかし、マーケティングは、「誰に、何を、どうやって売るか」考える仕事。言い換えれば、「どんな人が、どんなものを、どう必要としているか」必死に想像していく必要があると言えるでしょう。

どんな時も、お客さんファーストで! 一緒にマーケティング楽しんでいきましょう!

nogamisawa

nogamisawa

コンサルタント